カテゴリー
interview

Origami Swan

INTERVIEW with

Origami Swan

(Email interview conducted in December2010-January 2011/ Interviewe : Hirano Y Translator : Yousuke Fuyama)

Q1.メンバーの名前と、それぞれの担当パートを教えて下さい。

Time Lord 1 – Guitar/Vocals/Noise/Programming
Time Lord 2 – Keys/Vocals/Noise/Programming
Time Lord 3 – Drums/Vocals/Noise/Programming

Q2.Origami Swanはいつ頃結成されましたか?また、結成のいきさつと、これまでの活動について教えて下さい。ディスコグラフィーや主なライヴ歴等もお願いします。

A2.OrigamiSwan は2004年にtimelord1とtimeload2によって始まった。彼らがマインドが集結することによって、次元を瞬間移動するリフトが発生し、 OrigamiSwanはついに実体化した。この新たな存在は、人間精神を乗り越えるという冒険をやり遂げるために必要な破壊的な聴覚周波数攻撃を必要と している。
そのうちすぐにその攻撃が、たった二人のメンバーだけでは十分に効果がないことが判明 し、非常に強いテレパシーのリンクを通じて、Timelord3の存在を発見した。OrigamiSwanのエネルギーを引き出すことに成功したこの3人 目のメンバーによって、3人のTimelordsによるOrigamiSwanはその十分な音響テロを引き起こす十分なエネルギーを獲得し、新種の”音 楽”が誕生した。
OrigamiSwanの聴覚攻撃は長期間発生しているが、そのより精密な成果は今だにリリースされていない。私たちの最初のリリースは、”Traditional Kaiju Violence”で、dotsmarkからすぐにリリースされるだろう。
言っておかなければならないのは、ネット上に出回っているこのアルバムのコピー(※[…]dotsmrk注 リリース前にバンド独自で配布していたサンプルファイル)は完全なものではなく、dotsmarkからのリリースには一度も出回っていない曲が多くあるということだ。

Q3.各メンバーはOrigami Swan結成以前にもバンドをやっていましたか?あるいは現在もOrigamiSwanと平行してバンド、ソロ、その他の芸術活動を行っていますか?

A3.OrigamiSwanは、時にAnionやOSkなど他のバンドにその攻撃を”感染”させたことがある。これらのいくつかは現在も存在しているし、死んだものもある。しかしOrigamiSwanはそれらのどれとも異なっていて、現在も存続し続けている。

Q4.Origami Swanというバンド名の意味と、そうした理由を教えて下さい。Origamiとは日本の伝統的な紙工作である「折紙」の事ですよね?

A4.このバンド名は、まずその意味が音楽の持つイメージと解離しているということ、そしてOrigami Swanというバンドが、”適切”という事柄について全く満足しないという理由で選ばれた。実際の折り紙の白鳥が表す、美やシンプルさ、調和といったこと に対してアイロニカルであるということは、バンドのサウンドに置いても同様に主張される点である。

Q5.今回[…]dotsmarkからリリースする”Traditional Kaiju Violence”というアルバムタイトルの意味と由来を教えて下さい。今回のアルバムのテーマはなんですか?

Traditional Kaiju Violenceは古い怪獣映画のレファレンスである。同時にそれはこのバンドのサウンドを適切に表しているものだ。Timelordsは巨大な怪獣になり、様々な生物やこの世界と戦うのである。
このアルバムのメインテーマというのは、完全なそして徹底的な、カオス、狂気、不条理を通じた現実の崩壊である。すべてのビザールで狂気的なもの、もしくは、世界の正常な状態を拒絶するような行為は、OrigamiSwanのインスピレーションとなるのである。

Q6.バンド名やアルバムタイトルの他にも、曲名、サンプリングソース、今回特別に作った折紙の台紙に至るまで日本のサブカルチャーから多くのモチーフを引用していますが、あなた方は日本に対して強い愛着があるのでしょうか?

日本のサブカルチャーには、OrigamiSwanのように、ビザールで狂気的な、世界の正常なバランスを壊すかのような状態と、何かしらの共通点が存在す るようだ。その理由から、OrigamiSwanは日本のサブカルチャーとの強いコネクションを感じている。私たちは日本のサブカルチャーからこのような イカレたものが生み出されるのか、理解できないし、その意味の分からなさや理屈のなさを自分たちの音楽のイメージに重ね合わせているのだ。

Q7.Origami Swanの楽曲は、グラインド~デスメタル~ブラックメタル~エモ~ノイズ~ジャズ~ジャンク等々、非常に多くのジャンルの要素を取り込んでいますね。また、エクストリームでありながら、とてもポップな雰囲気を持っていると思います。そういった作風を目指したのは何故ですか?

A7.OrigamiSwan の音楽は自然発生的であり、音楽的な理由とは関係のないテーマに焦点を合わせていることが多い。イメージやサンプル、単なる思いつきといったものが曲の背 景にある。そして音楽は、そのイメージを実現する為に必要なものすべてをつかって作られているため、全く音楽理論などに則ったものではない。メロディアス なものやポップなものがあるとすれば、それは曲の全体的なテーマやアイデアを支えている要素に過ぎない。
曲もまたバンドのメンバーや曲の存在それ自体から発生し、アイデアはOrigamiSwan自体から発生するものなのだ。

Q8.非常に複雑な展開かつ多彩な楽器を使用する楽曲が多いですが、レコーディングはどのような方法で進められていますか?

A8. この質問はそれぞれの曲によって回答が異なってくる。サウンドは時に記述的、文学的な作業からインスピレーションを得て作られることがある。別の曲では、 テーマやアイデア全体を象徴する為にサウンドを作ることもある。曲は大概の場合、非実在的なショートフィルムのサウンドトラックとして作られている。どん なに奇抜なサウンドでも、曲のテーマや哲学を表現するのに必要であれば、それを使って曲を作る。曲で使用される楽器やサウンドは常にアイデアや曲そのもの に忠実であるようにしている。それは同時に、曲がより構造的でメロディアスになる可能性を示唆するが、曲においてノイジーで不協和的な要素は常に必要なの である。
実際的なクリエイションに関して言えば、曲のアイデアや哲学を実現し忠実に達成するため に、あらゆる伝統的な楽器やコンピュータ、すべての音を発するものを使用している。これらのテクニックは、その多くが実験的であり、伝統的な背景は持ち合 わせていないが、必然的な構造的基礎を曲の中に見いだそうとしている。それ故に曲は時にあらゆる音響が配置され非常に多層的なものとなっているのである。

Q9.Origami Swanの楽曲スタイル、ジャンルを自ら定義するとしたら、何ですか?

A9.それはまさに”MANIACAL KAIJU VIIOLENCE(狂気の暴力怪獣)”だ。
伝統的な音楽的分類というものには一切興味がない。
Q10.Origami Swanの作風はJesus Of Nazareth,EXPLODING METH LAB,KUSARIGAMA KILL、米国FMDレコードのバンド達とリンクするものがあると思います。貴方達はこれらのバンドを知っていますか?また、影響は受けましたか?
A10.私たちはそのようなバンドを知らなかったし、それ故に影響を受けたとは言えない。しかし、それらのバンドは嫌いじゃない。私たちはあらゆるバンドやグループよりも、人間の様々な文化そのものや狂気それ自体に影響を受けている。

Q10.Origami Swanの作風はJesus Of Nazareth,EXPLODING METH LAB,KUSARIGAMA KILL、米国FMDレコードのバンド達とリンクするものがあると思います。貴方達はこれらのバンドを知っていますか?また、影響は受けましたか?

A10.私たちはそのようなバンドを知らなかったし、それ故に影響を受けたとは言えない。しかし、それらのバンドは嫌いじゃない。私たちはあらゆるバンドやグループよりも、人間の様々な文化そのものや狂気それ自体に影響を受けている。

Q11.Origami Swanが影響を受けたミュージシャン、芸術家、人物、その他映画、文学、事件、思想、個人的な経験等あったら教えて下さい。

A11.こ のバンドのTimelords全員が音楽文化や知識に精通し、あらゆる分野の音楽を聴いているが、それらから積極的な影響を受けているとは言いがたい。こ のバンドは現在のモダンメタル以上に20世紀初頭の無調音楽の作曲家に共通点がある。しかし、それ以上に共通点や影響を受けたとしたらCaptain Beefheart、Discordance Axis、Mr.Bungle、Venetian Snares、Hawkwind、John Zorn、そしてKarl Heinz Stockhauzenだ。
その他には、怪獣、ジャパニー ズポップ、アウタースペース、B級映画、奇妙な昆虫、イカ、永遠の狂気、モンスター、科学、アンドレ・ブルトン、不条理性、ウィリアム・バロウズ、マルセ ル・デュシャン、量子物理学、ダダイズム、突然変異やミュータント、そして、果てしない残酷さ。

Q12.現地カナダにおけるOrigami Swan周辺のシーンについて教えて下さい。Origami Swanの活動は、カナダではどの様に受け入れられていますか?カナダのカレッジ・ラジオのメタルチャートでOrigami Swanが上位に長期間ランクインしたと聞きましたが。

A12.OrigamiSwanが現在パブリシティを持っていて、カナダカレッジラジオステーションで特集されているという事 実は私たちにとっても不可解なところだ。なぜこのような自体になっているのか、私たち自身にもわかっていない。origamiSwanはカナダのシーンに おいて非常に好意的に受け取られている用に思えるのだが、私たちは現在まで、アクティヴなリリース活動や進めてはいない。

Q13.カナダにはOrigami Swanの様な特異なバンドは他にもいるのですか?

A13.私たちからすれば、そうは思えない。

Q14.カナダのエクストリームシーンについては、例えばcryptopsyやFUCK THE FACTS、Knurl、Alien8 Recordings等が日本でも知られていますが、彼等の活動はOrigami Swanに何らかの影響を与えたりもしていますか?u003cbru003eu003cstrongu003e13.Are there some special bands like Origami Swan in Canada?u003c/strongu003eu003cbru003e

A14.いや、私たちはそうした特定のバンドやレーベルから音楽的な影響を受けたとは考えていない。しかしながら彼らのしてきたことには強いリスペクトを感じている。(Crytopsyの最近2つの最低なアルバムを除いて。)

Q15.カナダではOrigami Swanは頻繁にライヴを行っているのですか?だとしたらOrigami Swanのライヴはどういった内容でしょうか。また、その際のオーディエンスの反応はどうですか?

A15.い や、私たちは未だにライヴをやるような状態ではない。しかし、私たちは一触即発の音響的破壊行為や、発作の誘発に大きな歓びを感じるし、そうした状態は OerigamiSwanがライヴをした結果、起こすことが出来るのだ。そのために私たちはライヴを近い将来、開催する計画がある。

Q16.リリース、ライヴツアー等Origami Swanの今後の活動の予定があれば教えて下さい。

A16.dotsmark から”Traditional Kaiju Violence”を発売できることは非常にエキサイティングなことだ。そして、将来的なリリースのために曲作りを進めていく。
“Traditional Kaiju Violence”のプロモーションのためにジャパンツアーをしたいと思っている。そのためにもこのアルバムを気軽に手にしてほしい。

Q17.最後になにか伝えたいことがあれば。

A17.”お化けイカ”には注意しろ。そして狂気を止めるな。
dotsmarkと平野氏、そして私たちをサポートしてくれるすべての人たちに永遠の感謝を。